「FXのチャートって、よくわからない…。」
「なんか、いろんな線が引いてあって、何を見ればいいのか混乱する…」
FXのチャート分析って、難しそうで、初心者には敷居が高いと感じますよね?
私も、FXを始めた頃は、チャートに表示されている様々な線や指標を見て、何を意味するのかさっぱり分かりませんでした。
「一体、この線は何を表しているんだろう?」
「この数字は、どういう意味なんだろう?」
そんな疑問を抱えながら、チャート分析について学び、実際に使っていく中で、FXチャート分析の基礎を理解することができました。
FX自動売買で利益を積み重ねるためには、市場のボラティリティを理解し、それに合わせた取引戦略を立てることが重要です。
ボラティリティとは、価格の変動幅のことで、ボラティリティが高い市場では、価格が大きく変動しやすく、大きな利益を得られる可能性がありますが、同時に大きな損失のリスクも伴います。
そこで役立つのが、フィボナッチ・リトレースメントです。
今回は、フィボナッチ・リトレースメントを用いたボラティリティの確認方法について、具体的な説明を加えて解説していきます。
フィボナッチ・リトレースメントとは?
フィボナッチ・リトレースメントとは、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが発見した数列(フィボナッチ数列)に基づいたテクニカル分析手法です。
フィボナッチ数列
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89… のように、前の2つの数を足すと次の数が得られる数列です。
自然界にも見られるこの数列は、株式市場やFX市場など、様々な金融市場においても、価格の変動に影響を与えていると考えられています。
価格の反転ポイントを予測
フィボナッチ・リトレースメントは、価格が上昇または下降した後、どの程度まで戻り、再び上昇または下降するのかを予測するのに役立ちます。
フィボナッチ・リトレースメントの引き方:上昇トレンドと下降トレンド
フィボナッチ・ラインを引く
各フィボナッチ・レベルに対応する価格を計算し、高値と安値を結ぶ直線に対して水平線を引きます。
最近の高値と安値を特定
チャート上で、最近の価格の最高値(高値)と最低値(安値)を特定します。
高値と安値を結ぶ直線を引く
特定した高値と安値を結ぶ直線を引きます。
フィボナッチ・レベルを設定
高値と安値を結ぶ直線を基準に、以下のフィボナッチ・レベルを設定します。
23.6%
38.2%
50.0%
61.8%
100.0%
上昇トレンドと下降トレンドで、フィボナッチ・リトレースメントの引き方は同じです。
フィボナッチ・リトレースメントの使い方:上昇トレンドと下降トレンドでの共通点
エントリーポイントの特定
価格がフィボナッチ・レベルで反転する可能性が高いと考えられます。
フィボナッチ・レベルで価格が反転した際に、エントリーポイントとして利用できます。
上昇トレンドでは、フィボナッチ・レベルで下落から上昇に転じるタイミングで買いエントリーします。
例
ドル円が上昇トレンドで、38.2%レベルで下落から上昇に転じた場合、買いエントリーのチャンスと判断できます。
下降トレンドでは、フィボナッチ・レベルで上昇から下落に転じるタイミングで売りエントリーします。
例
ユーロ/円が下降トレンドで、61.8%レベルで上昇から下落に転じた場合、売りエントリーのチャンスと判断できます。
フィボナッチ・リトレースメントによるサポート・レジスタンスラインの確認方法
フィボナッチ・リトレースメントで引いた水平線は、サポート・レジスタンスラインとして機能する可能性があります。
価格がフィボナッチ・レベルに近づくと、反転する可能性が高くなります。
サポートライン
価格が下落してきた際に、その水準で下落が止まり、上昇に転じる可能性があるラインです。
レジスタンスライン
価格が上昇してきた際に、その水準で上昇が止まり、下落に転じる可能性があるラインです。
最近の高値と安値を特定
チャート上で、最近の価格の最高値(高値)と最低値(安値)を特定します。
高値と安値を結ぶ直線を引く
特定した高値と安値を結ぶ直線を引きます。
フィボナッチ・レベルを設定
高値と安値を結ぶ直線を基準に、以下のフィボナッチ・レベルを設定します。
- 23.6%
- 38.2%
- 50.0%
- 61.8%
- 100.0%
フィボナッチ・ラインを引く
各フィボナッチ・レベルに対応する価格を計算し、高値と安値を結ぶ直線に対して水平線を引きます。
具体的な例
ドル円が110.00円から112.00円まで上昇した後、111.00円まで下落したとします。
この場合、高値は112.00円、安値は111.00円となります。
高値と安値を結ぶ直線を引いて、その直線を基準に、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、100.0%のレベルに対応する水平線を引きます。
ドル円が111.00円から再び上昇し始め、38.2%レベルの110.60円付近で上昇が止まった場合、38.2%レベルがレジスタンスラインとして機能していると考えられます。
逆に、ドル円が111.00円から再び下落し始め、38.2%レベルの110.60円付近で下落が止まった場合、38.2%レベルがサポートラインとして機能していると考えられます。
フィボナッチ・リトレースメントを用いたサポート・レジスタンスラインの活用
エントリーポイントの特定
価格がサポートラインに近づいた場合は、買いエントリーのチャンスとなります。
価格がレジスタンスラインに近づいた場合は、売りエントリーのチャンスとなります。
利益確定ポイント
上昇トレンドで、価格がレジスタンスラインに達した場合に、利益確定を検討します。
下降トレンドで、価格がサポートラインに達した場合に、利益確定を検討します。
リスク管理
ストップロス幅を設定する際に、サポート・レジスタンスラインを参考にします。
フィボナッチ・リトレースメントとトレンド転換
フィボナッチ・リトレースメントは、トレンド転換のサインを見つけるために役立ちます。
価格がフィボナッチ・レベルをブレイクした場合は、トレンド転換の可能性を示唆しています。
例
上昇トレンドで、価格がフィボナッチ・リトレースメントの61.8%レベルを下抜けた場合、上昇トレンドが弱まって、下降トレンドに転換する可能性があります。
例
下降トレンドで、価格がフィボナッチ・リトレースメントの38.2%レベルを上抜けた場合、下降トレンドが弱まって、上昇トレンドに転換する可能性があります。
フィボナッチ・リトレースメントを用いたトレンド転換確認の具体例
上昇トレンドから下降トレンドへの転換
ドル円が110.00円から112.00円まで上昇した後、111.00円まで下落したとします。
フィボナッチ・リトレースメントで61.8%レベル(110.38円)を設定します。
ドル円が110.38円を下抜けた場合、上昇トレンドが弱まって、下降トレンドに転換する可能性が高いと考えられます。
下降トレンドから上昇トレンドへの転換
ユーロ/円が140.00円から138.00円まで下降した後、139.00円まで上昇したとします。
フィボナッチ・リトレースメントで38.2%レベル(139.24円)を設定します。
ユーロ/円が139.24円を上抜けた場合、下降トレンドが弱まって、上昇トレンドに転換する可能性が高いと考えられます。
フィボナッチ・リトレースメントを用いたトレンド転換の活用
トレンド転換が確認されたら、ストップロス幅を調整したり、取引量を減らしたりするなど、リスク管理を強化する必要があります。
取引戦略の変更
トレンド転換が確認されたら、取引戦略を変更する必要があります。
上昇トレンドから下降トレンドに転換した場合は、買いポジションを持つのを控え、売りポジションを持つことを検討します。
下降トレンドから上昇トレンドに転換した場合は、売りポジションを持つのを控え、買いポジションを持つことを検討します。
リスク管理
トレンド転換は、大きな価格変動を伴う可能性があります。
フィボナッチ・リトレースメントとボラティリティの関係
フィボナッチ・リトレースメントは、価格の変動幅とボラティリティの関係を理解するのに役立ちます。
フィボナッチ・レベルの間隔が狭い場合
価格が狭い範囲で推移していることを示し、ボラティリティが低いと考えられます。
このような状況では、価格が大きく変動する可能性は低く、安定したトレンドが発生しやすいです。
フィボナッチ・レベルの間隔が広い場合
価格が広い範囲で推移していることを示し、ボラティリティが高いと考えられます。
このような状況では、価格が大きく変動する可能性が高く、トレンドが不安定になる可能性があります。
具体的な例
ボラティリティが低い市場
ドル円が110.00円から111.00円まで上昇した後、110.50円まで下落したとします。
この場合、フィボナッチ・レベルの間隔は狭く、ボラティリティが低いと判断できます。
価格が安定して推移しているため、トレンドフォロー戦略が有効です。
ボラティリティが高い市場
ドル円が110.00円から112.00円まで上昇した後、109.00円まで下落したとします。
この場合、フィボナッチ・レベルの間隔は広く、ボラティリティが高いと判断できます。
価格が大きく変動しやすいので、取引量を減らしたり、ストップロス幅を広く設定したりするなどのリスク管理が重要になります。
フィボナッチ・リトレースメントを用いたボラティリティ分析の活用例
ボラティリティが高い市場では、トレンドが不安定なため、トレンドフォロー戦略はリスクが高いです。
取引戦略の策定
ボラティリティが高い通貨ペアでは、短期売買戦略が有効です。
ボラティリティが低い通貨ペアでは、長期売買戦略が有効です。
リスク管理
ボラティリティが高い通貨ペアでは、ストップロス幅を広く設定したり、取引量を減らしたりするなど、リスク管理を強化する必要があります。
トレンドの判断
ボラティリティが低い市場では、トレンドがはっきりしやすく、トレンドフォロー戦略が有効です。
ボラティリティとフィボナッチ比率について
ボラティリティは、価格の変動の激しさを表す指標です。
ボラティリティが高い
価格が大きく変動しやすい状態。
ボラティリティが低い
価格が安定している状態。
フィボナッチ比率は、フィボナッチ数列に基づいた比率です。
フィボナッチ数列
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89… のように、前の2つの数を足すと次の数が得られる数列です。
フィボナッチ比率
フィボナッチ数列から導き出される比率で、特に23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、100.0%などがよく使われます。
フィボナッチ比率は、価格の反転ポイントを予測したり、サポート・レジスタンスラインを確認したりするテクニカル分析手法として使用されます。
具体的な説明
ボラティリティが高い
価格が大きく変動しやすい状態。
例
原油価格が急騰したり、急落したりするなど、価格が大きく変動する状態です。
ボラティリティが低い
価格が安定している状態。
例
金価格が安定して推移しているなど、価格変動が小さい状態です。
フィボナッチ比率
フィボナッチ数列から導き出される比率。
例
価格が上昇した後、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%レベルで反発するなど、価格がフィボナッチ比率で反転する傾向があります。
ボラティリティとフィボナッチ比率の関係
フィボナッチ・リトレースメントは、ボラティリティの高い市場では、価格がフィボナッチ・レベルで反転しやすい傾向があります。
フィボナッチ・レベルの間隔が狭い場合は、ボラティリティが低いことを示し、価格がフィボナッチ・レベルで反転しにくい傾向があります。
FX自動売買でフィボナッチ・リトレースメントを活用
トレンドに乗っかって利益を積み重るトレンドフォロー戦略
トレンド発生時に、フィボナッチ・リトレースメントのレベルでエントリーポイントを特定します。
トレンドの方向に沿って、利益を積み重ねる戦略です。
具体的な例
ドル円が上昇トレンドにある場合、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%レベルで買いエントリーし、61.8%レベルで利確します。
レンジ相場でチャンスを掴つかむレンジブレイク戦略
レンジ相場において、フィボナッチ・リトレースメントのレベルでブレイクが発生した際にエントリーポイントを特定します。
レンジブレイクが発生した方向に、利益を積み重ねる戦略です。
具体的な例
ドル円が110.00円〜111.00円のレンジで推移しているとします。
ドル円が111.00円をブレイクして上昇した場合、買いエントリーし、111.30円にテイクプロフィットを設定します。
フィボナッチ・リトレースメントを利確ポイントに活用するメリット
トレンド転換を予測
価格がフィボナッチ・レベルで反転する可能性があることを利用し、トレンドの転換を予測することができます。
利益を確定し、損失を最小限に抑える
事前に利益確定の目標値を設定することで、市場の急変動による損失を防ぐことができます。
合理的で客観的な判断
テクニカル分析に基づいた利確ポイントを設定することで、感情的な判断によるミスを防ぐことができます。
フィボナッチ・リトレースメントを使った利確ポイント設定の具体例
例1
トレンドフォロー戦略
ドル円が上昇トレンドにある場合、フィボナッチ・リトレースメントの61.8%レベルを目標値として設定します。
ドル円が買いエントリーした後、価格が61.8%レベルに達したら、利益確定します。
例2
レンジブレイク戦略
ドル円が110.00円〜111.00円のレンジで推移しているとします。
ドル円が111.00円をブレイクして上昇した場合、買いエントリーし、111.30円(111.00円からの30pips上昇)にテイクプロフィットを設定します。
この場合、111.30円は、110.00円〜111.00円のレンジから見たフィボナッチ・リトレースメントの61.8%レベルに相当します。
フィボナッチ・リトレースメントを極めるための注意点
万能ではない
フィボナッチ・リトレースメントは、あくまでも過去のデータに基づいた予測手法です。
必ずしも成功するとは限りません。
他の指標と組み合わせる
他のテクニカル指標やファンダメンタル分析と組み合わせることで、より確度の高い判断ができます。
例
移動平均線やRSIなどの指標と組み合わせることで、より精度の高いエントリーポイントを特定できます。
市場の状況に応じて柔軟に対応
市場のボラティリティやトレンドの強弱などに応じて、目標値を調整する必要があります。
デモトレードで練習
実際に取引を行う前に、デモトレードで練習し、フィボナッチ・リトレースメントの使い方に慣れておきましょう。
まとめ
フィボナッチ・リトレースメントは、上昇トレンドと下降トレンドのどちらにも適用できるテクニカル分析手法です。
上昇トレンドと下降トレンドで、高値と安値を特定し、フィボナッチ・レベルを設定することで、適切なフィボナッチ・ラインを引くことができます。
ボラティリティとフィボナッチ比率は、異なる概念ですが、FX取引においては、密接に関係しています。
ボラティリティが高い市場では、フィボナッチ・リトレースメントを効果的に活用することで、より確度の高い取引判断を行うことができます。
フィボナッチ・リトレースメントは、FX自動売買でエントリーポイントや利益確定ポイントを見つけるための強力なツールです。
適切に活用することで、利益を積み重ね、リスクを抑えることができます。
常に市場の状況や自分のトレードスタイルを見直し、フィボナッチ・リトレースメントの使い方をマスターしましょう。
FX自動売買は、設定すればあとは放置でいいわけではありません。
常に市場の状況や自分のトレードスタイルに合わせて、見直していくことが重要です。
特に初心者にとっては簡単に始められますが、リスクを完全に排除することはできません。
FXのそれぞれの特徴を理解した上で、自分スタイル選びを選択してみてください。
FX自動売買 コピートレードで資産を増やしていきたいと考えている人は、勝てるコピートレードの選び方やEAの仕組みを知らなければいけません。
知識がないと負けるトレードを選んでしまい何度も資金を溶かしてしまうことになってしまうからです。
そしてMQLプログラミングをご存知ですか?MT4内でコードを書いていき記述するのですが、
このMQLプログラミングスクールを選ぶポイントをお伝えさせてください。
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