投資判断において、株価の割安性を判断する指標は複数存在し、それぞれ異なる側面を反映しています。PER（株価収益率）は広く用いられる指標ですが、単独では不十分です。
PBR（株価純資産倍率）、ROA（総資産利益率）、ROE（自己資本利益率）といった指標を併用し、マクロ経済環境や企業の将来性などを総合的に判断することが重要です。
「株に投資してみたいけど、損したくない…」
「株価の割安さってどうやって見極めるの？」
そう思っているあなた、実は同じ悩みを抱えている人がたくさんいます。
私も昔はそうでした。
適当にPER（株価収益率）だけ見て投資したら、見事に痛い目にあいました…。
でも、今ではもう大丈夫！
PERだけでなく、他の指標を組み合わせることで、本当に「お買い得」な株を見つけるコツを掴みました。
この記事では、私の失敗談も交えながら、分かりやすく解説していきますね！
PERだけじゃダメ！「お宝株」を見つけるための4つの指標
PER（株価収益率）は、株価が利益に対してどれくらい割高か、割安かを測る指標として有名ですよね。
低いほど割安…と思いがちですが、それだけでは危険なんです。
実は、PER以外にも、株の「お買い得度」を判断するのに役立つ指標がいくつかあるんです。
それはまるで、宝探しの地図にある4つの目印のようなもの。
これらを駆使すれば、あなたも「お宝株」を発見できるかもしれませんよ！
株価の「お買い得度」を見極めるには、PERだけでなく、PBR、ROA、ROEといった複数の指標（4つの指標）を総合的に判断することが大切です。
それぞれの指標が何を示しているのかを理解し、業界平均との比較や将来性なども考慮することで、より精度の高い投資判断を行うことができます。
PER（Price-Earnings Ratio）：株価収益率 ― 利益に対する株価の倍数
計算方法: 株価 ÷ 1株当たり利益（EPS）
PERは、株価を1株当たりの利益（EPS）で割って計算します。
意味
PERは、1株の利益を得るために支払う株価の倍数を示します。
例えば
株価が1000円で、1株当たりの利益が100円だとしたら、PERは10倍になります。
（PERが10倍であれば、1株の利益が100円の企業の株価は1000円ということです。）
PERが低いほど、同じ利益を得るのに必要な金額が少なく、割安と判断される…ことが多いです。
しかし！ PERだけを見て判断するのは危険です！
例えば
業績が悪化している会社はPERが低くなることがあります。
でも、それは「割安」ではなく「ヤバい」サインかもしれません。
私も過去に、PERだけを見て投資したら、その会社が赤字転落して大損した苦い経験があります…。
本当に割安かどうかは、他の指標と総合的に判断する必要があるんです。
注意点
予想EPSの問題
PERを計算する際に用いる1株当たり利益は、過去の数字と予想の数字の両方があります。
予想EPSを用いる場合は、その予想の信頼性や、予想が達成できる根拠をしっかり確認する必要があります。予想が外れた場合、投資判断の誤りに繋がりかねません。
成長性の考慮
PERが低い場合、必ずしも割安とは限りません。
成長性が見込めない、業績が悪化している企業の場合もPERが低くなる可能性があります。
成長性の高い企業は、将来の利益増加が見込まれるため、高いPERでも割安と判断されるケースがあります。
業界比較の重要性
PERは業界によって大きく異なるため、同業他社と比較することが重要です。
PBR（Price-Book Value Ratio）：株価純資産倍率 ― 純資産に対する株価の倍数
計算方法: 株価 ÷ 1株当たり純資産
PBRは、株価を1株当たりの純資産で割って計算します。
意味
PBRは、企業の純資産（株主資本）に対して、市場がどの程度の価値を付けているかを示す指標です。
純資産とは、企業の資産から負債を差し引いた額です。
PBRが1倍を下回ると、企業の純資産よりも株価が低いことを意味し、簿価ベースでは割安と見なされる可能性があります。
純資産とは、会社の資産から負債を引いたもの、いわば会社の「純粋な価値」です。
PBRが1倍を下回ると、会社の純資産よりも株価が低い状態、つまり「帳簿上の価値」よりも安く買えることを意味します。
ポイントは、純資産が「過去の価値」であること。
PBRが低いからといって、必ずしも割安とは限りません。
例えば
古い工場しか持っていない会社は、純資産は大きいかもしれませんが、将来の成長性が低い可能性があります。
逆に、最新技術を持つ企業は、純資産は低くても、将来の成長が見込めるので、PBRが高くても割安と判断できることもあります。
注意点
簿価と時価の乖離
純資産は、過去の資産の蓄積を反映した簿価であり、必ずしも現在の市場価値を反映しているわけではありません。
特に、無形資産（ブランド力、特許など）が多い企業では、簿価と市場価値に大きな差が生じる可能性があります。
業種による違い
IT企業など、無形資産が多い企業は、PBRが低いからといって必ずしも割安とは限りません。
逆に、土地や建物などの有形資産が多い企業は、PBRが低いことで割安と判断できる可能性があります。
資産の質
純資産の構成も重要です。
不良債権を抱えているなど、資産の質が悪い場合は、PBRが低いとしても割安とは判断できません。
ROA（Return on Assets）：総資産利益率 ― 資産の効率性を測る指標
計算方法: 当期純利益 ÷ 総資産 × 100
ROAは、会社の総資産に対してどれだけの利益を上げているかを示す指標です。
意味
ROAは、企業が保有する総資産をどれだけ効率的に活用して利益を上げているかを示す指標です。ROAが高いほど、資産の運用効率が良いことを意味します。
高いほど、会社の資産運用効率が良いことを意味します。
高いROAは、会社の収益性が高く、効率的に事業を運営していることを示唆しています。
イメージとしては、会社の「稼ぎ力」です。
例えば
同じ規模の会社を比べて、ROAが高い会社の方が、より効率的に利益を生み出していると言えるでしょう。 ROAが高い会社は、将来的な成長も期待できるため、投資対象として魅力的です。
注意点
業界平均との比較
ROAは業界によって大きく異なるため、同業他社と比較することが重要です。
短期的な変動
ROAは、一時的な要因（在庫増加、減価償却費の変動など）の影響を受けやすい指標です。
そのため、複数年のデータを見てトレンドを把握することが重要です。
負債比率との関連
ROAが高い企業でも、負債比率が高い場合は、財務リスクが高い可能性があるため注意が必要です。
4. ROE（Return on Equity）：自己資本利益率 ― 株主資本に対する利益の効率性を測る指標
計算方法: 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
ROEは、株主が投資した資本（自己資本）に対してどれだけ利益を上げているかを示す指標です。
意味
ROEは、株主が投資した資本（自己資本）に対してどれだけ利益を上げているかを示す指標です。
ROEが高いほど、株主への収益還元能力が高いと言えます。
高いほど、株主への利益還元能力が高いと言えます。
投資家としては、自分の投資がどれだけリターンを生むか、という視点で重要になります。
まさに、「株主への還元力」です。
ROEが高いということは、会社が効率的に利益を上げて、その利益を株主に還元していることを示唆します。 配当や自社株買いといった形で還元される可能性が高いため、投資家にとって魅力的な指標です。
4つの指標を総合的に判断するための秘訣
さて、4つの指標について説明してきましたが、重要なのはこれらの指標を総合的に判断することです。
PERが低くても、ROAやROEが低い場合は、割安とは言い切れません。
逆に、PERが高くても、成長性が高く、ROAやROEが高い場合は、割高とは限りません。
私の経験則から言うと、以下のような点を考慮すると良いでしょう。
業界平均との比較
各指標を、同じ業界の他の会社と比較することで、相対的な優位性・劣位性を判断できます。
将来性への展望
過去のデータだけでなく、将来の成長性や経営戦略なども考慮しましょう。
マクロ経済環境
金利や景気動向なども影響します。
例えば
私は以前、PERが低いからと安易に投資した会社が、実はROAもROEも低く、将来性も乏しいことに気づき、損失を出しました。 それ以来、複数の指標を総合的に分析するようになりました。
まとめ
PERは株価の割安性を判断する指標として有用ですが、単独で投資判断を行うべきではありません。
他の財務指標（PBR、ROA、ROEなど）や、マクロ経済環境、企業の業績、将来展望などを総合的に判断する必要があります。
PERは数字が低いほど割安ということになります。PERを試算する際に使う1株益は予想の数字を用いり、株は常に将来をにらみながら動いているので、それを分析する数字も、新しいものを使うことになります。
「50セントで買える1ドル札」を探すには、PERだけでなく、様々な情報を分析し、慎重に投資判断を行うことが不可欠です。 安易にPERの低い株に投資するのは、リスクが高い行為です。
特に初心者にとっては簡単に始められますが、リスクを完全に排除することはできません。
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